当法人は、主に情報の引き継ぎと対外的な説明のために『人生録』の機能を使っています。
正直、毎日見るような機能ではないんですよ。日々の医療情報やタイムラインは日常的に参照しますが、人生録は『なぜこの方が今、このような状況にあるのか』という背景を知るために使っています。
「眠っていたデータ」を「人生録」で活用へ
これまでも、サービスをご利用いただく前に、これまでの経過などはヒアリングをしてたので、データとしては持っていたんです。ただ、そういう情報がファイルの中に眠っているだけだと、なかなか目にする機会がなくてすごくもったいない状況だったので、担当スタッフにそれらの情報を『人生録』という機能に入力してもらうことにしたんです。
情報格差をなくす「チームの共通認識」として
当施設は、ずっと同じ人が関われるわけではないので、どうしても異動や新しいスタッフが入ってきたときに、ご利用者さまのこれまでの経過を知らない人が出てくるんです。そこで、別のところに作成していた過去の記録や経過を、全部『人生録』に残そう、ということになりました。
元の情報を転記するだけではなく、読みやすく、年代ごとに出来事をまとめるため、ご利用者1名あたり40分前後かけて作成してもらいました。
今は全ご利用者分の人生録が完成しています!
活用のポイントと課題
実は、当初はすぐにやろうという余力はなかったんです。ある程度、日々の業務が落ち着いてから、時間を作って集中的に作成しました。情報を見て、それを整理する力が必要なので、簡単な作業ではありませんでしたね。
ご利用者さま全員分の人生録を作成しましたが、更新はほとんどありません。あくまで『過去の経過』を記録する場と位置付けているので、普段の生活の様子はタイムラインに任せています。ルールとまではしていませんが、『時間があるときに見ることは可能だよ』とスタッフには伝えています。
実際の人生録のスクリーンショット

『人生録』を利用することで、ファイルの中で眠っていた情報を活用いただけるようになったのですね!スタッフの入れ替わりがある中でも、ご利用者への理解をチーム内で途切れさせないため、日々の記録とは異なる役割として『人生録』が活用されていることが、よく分かりました。
『人生録』が皆さんの支援現場で役立てられていて、私たちも本当に嬉しいです!